2014年2月2日日曜日
ジェフ・バックリィ / グレース
Jeff Buckley / Grace(1994年リリース)
①Mojo Pin ②Grace ③Last Goodbye ④Lilac Wine ⑤So Real ⑥Hallelujah ⑦"Lover, You Should've Come Over" ⑧Corpus Christi Carol ⑨Eternal Life ⑩Dream Brother ⑪Forget Her
【アルバムについて】
60年代のカルト的なフォーク・シンガー、ティム・バックリィを父親に持つジェフ・バックリィは、ニューヨークで音楽活動を始めたもののいまいちパッとせずに不遇の時期を過ごしていたが、亡き父のトリビュート・コンサートでその歌声で注目を浴びた。その後ライヴEPを経てこのデビュー・アルバムをリリースしたのだが、当時ロッキング・オンでも推していたから俺もその名を知り、すぐにアルバムを聴いた。当時はグランジやオルタナティヴがメイン・ストリームだったこともあり、そういうアレンジが多少はあるもののどこか物足りなさを感じていたが、彼のヴォーカルは本当に素晴らしいと思った。いま聴くとそのわずかながらのオルタナティヴ要素が邪魔くさいのがもったいないと思える。当時は割と夢中になって聴いていたから、次の新しいアルバムを期待していたのだけど、2枚目のアルバムを制作している途中に川で溺死という非常にショッキングな事故が起こってしまった。若くして亡くなるなんて、そんなところを親子で似なくても良かったのに・・・・。
【オススメ度】★★★★★
生前にリリースされたアルバムは本作のみだから、これを聴かなきゃ始まらない。俺はこのアルバムは本当に好きだったけど、死後に未発表曲を集めたアルバムやら、いろいろなアルバムがリリースされるものだから、いまは逆に醒めてしまっている。久々にこのアルバムを聴いたけどやっぱりいいわ。そろそろ死後に出たアルバムも聴いてみようかなと思う。(h)
【kakudayaの感想】
血統や若過ぎる死などどうでもよくなる名盤。カテゴリーとしてはロックの範疇に入るのだろうが実際にロック的な響きを聴かせてくれるのは⑨くらいで、初期衝動に任せたような安易なカタルシスを得ることはできない。型にはめられない、完全に唯一無二のジェフ・バックリィの世界がその声を中心に展開される。音源が限られてしまったことが非常に悔やまれるが、墓場を掘り起こすような行為はもうたくさん。
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