2012年8月5日日曜日

ジャミロクワイ / ジャミロクワイ


Jamiroquai / Emergency on Planet Earth(1993年リリース)
①When You Gonna Learn (Digeridoo) ②Too Young Too Die ③Hooked Up ④If I Like It, I Do It ⑤Music Of The Mind ⑥Emergency on Planet Earth ⑦Whatever It Is, I Just Can't Stop ⑧Blow Your Mind ⑨Revolution 1993 ⑩Didgin' Out

アシッド・ジャズという言葉が出てきたのは90年代最初の頃。当時はロッキング・オンを愛読していたのでとりあえず言葉は知っていたが、それがどんなものなのかはまったく分からなかった。先週のこのブログでも取り上げられたストーン・ローゼス以降のイギリスのロックバンドには興味を持たず、もっぱら古典的なロックばかりを聴いて過ごしていたからだ。アシッドというぐらいだからクスリでもやりながら踊るタイプのジャズなのかと思ってた気がする。それでもロッキング・オンを読んでいたのは、時々俺の好みにピッタリのアルバムに出会うことが出来るからで、ジャミロクワイの1stアルバムなんかはまさにその典型だった。

「『インナーヴィジョンズ』の頃のスティーヴィー・ワンダーを彷彿とさせるヴォーカル」とアルバムレビューに記載されていて、しかも歌っているのは白人というところに大きな魅力を感じた。白人でスティーヴィーみたいなヴォーカルだと!?って思った俺はすぐにCDを探しに行ってこのアルバムを入手した。ジャミロクワイというなんだか怪獣みたいな名前にジャケットに描かれた謎のキャラ、ロッキング・オンのレビューしか情報が無かったからその時は何から何まで謎めいていた。そして家に帰ってきて早速再生。①を聴いただけで大当たりと確信した。打ち込みやサンプリングがフィーチャーされた音楽にも少々飽きてきた俺には、このアルバムの持つファンクなグルーヴにすっかりやられてしまい、何度も何度も繰り返し聴いた。

当時はこれがアシッド・ジャズという種類の音楽に入っているなんて感覚はなく、ただ単に新しいバンドが出てきた程度の認識だった。打ち込みやサンプリングではなく基本生演奏というのは世の風潮と逆行していたような覚えがあるが、やはり生演奏だよななんて1人納得してた。①のイントロではオーストラリアの原住民の楽器、ディジリドゥが使われていて、その存在は知ってはいたけど音を聴いたのはこの曲が最初だった。②は彼らの代表曲だし、③のファンキーさは今でも好きだ。⑧の前半歌、後半演奏ってパターンは何度聴いてもしびれるし、ディジリドゥをフィーチャーしたインストゥルメンタル⑩で締めるなど、非の打ち所の無いアルバムだと思う。今も彼らの最高傑作ではと思っている。

歌詞も環境問題や社会問題を歌っているストイックさが取り上げられていたが、まあ後にヴォーカルのジェイ・ケイはフェラーリを乗り回していたりで矛盾してるじゃないかなんて言われてたりしていた。でも少なくとも1993年の時点で彼が思っていたことを歌っていたんじゃないかと思う。後にはアシッド・ジャズに留まらない多用な音楽性で大成功をおさめているけど、今ではジェイ・ケイの1人プロジェクトのようになっていて、このアルバムのようなマジックは2度と作れないだろうというのはもしかしたら本人がいちばんよく分かっているかもしれない。(h)

【イチオシの曲】Blow Your Mind
甘いメロウなグルーヴ!8分以上もある長尺ナンバーだが、前半ヴォーカルパートが終わった後、今度はインストゥルメンタルを聴かせてくれるところがクール。そんなやり方が俺には70年代的に思えて今もいちばん好きな曲(70年代的というのは特に根拠はないけどね)。


0 件のコメント:

コメントを投稿