2013年7月28日日曜日

トゥール / アンダートゥ


トゥール / アンダートゥ

Tool / Undertow(1993年リリース)
①Intolerance ②Prison Sex ③Sober ④Bottom ⑤Crawl Away ⑥Swamp Song ⑦Undertow ⑧4° ⑨Flood ⑩Disgustipated

【アルバムについて】
5月に開催されたオズフェストで来日したばかりのトゥールの1stアルバム。下に貼った②の映像やアルバムのアートワークなどを見てもらえばわかるように、音楽そのもの以外にも独自の世界観を構築し、この時点で既にコンセプチュアルなトゥールというアーティストの骨子は固まっていたことがわかる。一方、そのサウンドには続く2ndアルバム『アニマ』以降に見られるトゥール独特の洗練された空気がまだ醸成されておらず、良い意味での隙があるようにも感じる。この『アンダートゥ』より前に『オウピエット』というE.P.をリリースしており、初めての音源という意味での1stアルバム的価値は微妙かも。

【オススメ度】★★★☆☆
トゥールを初めて聴くという方には、2ndアルバム『アニマ』以降を先に聴くことをお勧めしたい。(k)

【hiroumiの感想】
過去にキング・クリムゾンとツアーをしたとか、そういう話題で名前は長らく知っていて、その際に「インダストリアル」みたいな印象もあって、俺の興味には引っかからないバンドかなとずっと思ってきた。こうして下のYouTubeの曲を聴くと悪くないし、俺が20歳ぐらいだったらきっと夢中になって聴いていたんじゃないかと思う。でもアルバム1枚ぐらいは聴いてみようかなという気になっているので、早めに入手しないと気が変わっちゃうかもしれない。



2013年7月21日日曜日

U.K. / 憂国の四士


U.K.

U.K.(1978年リリース)
①In The Dead Of Night ②By The Light Of Day ③Presto Vivace And Reprise ④Thirty Years ⑤Alaska ⑥Time To Kill ⑦Nevermore ⑧Mental Medication

【アルバムについて】
元キング・クリムゾンのジョン・ウェットンとビル・ブラッフォード、フランク・ザッパのバンドにも在籍したエディ・ジョブソン、そしてアラン・ホールズワースの4人によるバンドのデビュー・アルバム。「どプログレ」な演奏が満載な複雑な演奏、そして俺にとってはエディ・ジョブソンのキーボードがプログレを彷彿とさせる。①~④が組曲的になっているところなんかも。しかしブラッフォードとホールズワースはもっとジャズ寄りなものをやりたいということでこのアルバムだけで脱退しちゃうというのもメンバーチェンジの激しいプログレッシブ・ロックならではというところか。あと、俺は人に「UKロックは嫌いだけど、ブリティッシュ・ロックは好き」というようなことを言うのだけど、これは典型的ブリティッシュ・ロックだと思う。様式美というものが曲の至る所で感じるからだ。バンド名はUKなんだけどね。

【オススメ度】★★★★★
スタジオ録音のアルバムは2枚しかないからどちらも聴くべし。ビル・ブラッフォードのドラムが好きならこっち、テリー・ボジオのドラムが聴きたかったら2枚目の『デンジャー・マネー』を。(h)


【kakudayaの感想】
当時は電子楽器って未来的なサウンドだったはずなのに、今聴くとどうしてこんなに時代を感じさせるものになるのでしょうか。このバンドに限らず、プログレとか長くて複雑な音楽を聴いていると、良い意味でも悪い意味でもパンクロック的な衝動ってのが理解できる気がします。ってネガティヴに捉えられてしまうような感想でゴメンなさい。



2013年7月14日日曜日

アラニス・モリセット / ジャグド・リトル・ピル


アラニス・モリセット / ジャグド・リトル・ピル

Alanis Morissette / Jagged Little Pill(1995年リリース)
①All I Really Want ②You Oughta Know ③Perfect ④Hand In My Pocket ⑤Right Through You ⑥Forgiven ⑦You Learn ⑧Head Over Feet ⑨Mary Jane ⑩Ironic ⑪Not The Doctor ⑫Wake Up ⑬You Oughta Know (Alternate Take)

【アルバムについて】
カナダ出身のシンガーソングライター、アラニス・モリセットがマドンナ主催のレーベルMaverick Recordsよりリリースした世界デビューアルバム。実はそれ以前にカナダ国内向けに2枚の作品をリリースしており、正確には1stアルバムではない。化粧っ気のないオバチャン顔、伸ばしただけの長い髪、カジュアルな服装、さらにその赤裸々な歌詞から、モテない少女たちの絶大な支持を得る。彼女の高い作曲能力と当時のオルタナティヴロックの影響をモロに受けたサウンドがマッチし、6曲もシングルカットされるような完成度の高いアルバムとなった。それゆえセールス面で彼女は未だにこの作品を超えることができていないが、音楽活動をするにはそれぐらいの方が好きなことができてちょうどいいと思う。蛇足だが②にはレッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーとデイヴ・ナヴァロ(当時)が参加している。

【オススメ度】★★★★★
まずはこの作品を聴いてみて、次に『アンプラグド』あたりに手を出すのが吉。(k)

【hiroumiの感想】
前にパティ・スミスのアルバムのことを書いた時に俺は「他の女性ミュージシャンは結局のところ「女」を売りにしているようにしか見えなかったが、パティ・スミスはその辺の男よりも遥かにロックン・ロールを体現してきたと思う」と言ったが、これは実はこの人の事を真っ先に思い出して書いたものだった。そんな明確で具体的な理由はないけど、アルバムを重ねるごとにそんな感じがしたからだ。で、この1stアルバムが出たころってパティ・スミスを引き合いに出して書かれている記事があって「ふざけんなよ」と思ったことがあったからなおさらだ。でもこうして聴いてみると結構よかったりする。今だったら聴けるかなw



2013年7月7日日曜日

ペット・ショップ・ボーイズ / ウエスト・エンド・ガールズ


Pet Shop Boys / Please

Pet Shop Boys / Please(1986年リリース)
①Two Divided By Zero ②West End Girls ③Opportunities(Let's Make Lots Of Money) ④Love Comes Quickly ⑤Suburbia ⑥Opportunities(Reprise) ⑦Tonight Is Forever ⑧Violence ⑨I Want A Lover ⑩Later Tonight ⑪Why Don't We Live Together?

【アルバムについて】
元雑誌社の記者と学生だった2人が同じペットショップで働いていたことがあったという理由でこのグループ名になったそうだが、このアルバムが出た当時はイギリスではかなり辛口な評価だったと思う。俺もきっとアルバム1枚か2枚で終わるだろうなと思っていたが、まさか今も活動しているとはね。「ゴー・ウエスト」が代表曲のようになっているけど、このような曲を期待してこのアルバムを聴くと恐らく失敗したと思う事だろう。80年代半ばも過ぎるとヒットチャートにはダンス系の楽曲が多くなってきたが、その中においてこの暗さははっきり言って浮いている。だけど俺は当時②や④のヒットのおかげでこのアルバムを聴くことができたし、1986年のアルバムの中でも上位に入るクオリティだと思っている。

【オススメ度】★★★☆☆
最近の作品かベストを聴けばいいんじゃないかと思う。(h)

【kakudayaの感想】
シンセサイザーとかドラムのサウンドがどうしても80年代を思い起こさせてしまう。当時、こんなラップはさぞ新鮮だったのではないでしょうか。